共同生活のルール

入居準備編

契約書等は大切に保管

賃貸借契約書には、借主(あなた)と貸主(大家さん)が交わした約束ごとや住居で生活するに際してのルールが書かれています。特にペットの飼育やピアノ等の使用など制限されている場合がありますので入居前には、もう一度「賃貸借契約書」の内容をよく確認し、約束ごとやルールに則した生活をするようにお願いします。また、「賃貸借契約書」はあなたがその住居に住むことを証明する書類です。契約の際に受領した「重要事項説明書」等と一緒に大切に保管してください。※「重要事項説明書」とは宅地建物取引主任者が宅地建物に関する一定の事項、権利関係、取引条件等を説明し、記名押印した書類です。

ご近所や地域社会との関係作りを

入居のときから、新たな共同生活が始まります。
新しい環境の中で「快適な生活」をおくるためには、居住者相互の良好なコミュニケーションが必要です。引越しの際には、となり近所に、アパートなどの場合には、上下左右の部屋の人にも面倒がらずにご挨拶をしてみてはいかがでしょうか。また、地域の町内会や自治会は、地域の情報、環境美化、防犯、災害対策などであなたの生活を支えます。ご近所や地域社会との関係作りは、あなたの生活の第一歩です。

電気・ガス・水道の利用手続き

あなたが新居で電気・ガス・水道を利用する際は、下記の要領に従い行ってください。特にガスを使用するための「開栓」は、必ず本人(あなた)の立会いが必要となります。なお、ガス器具には「都市ガス用」と「プロパンガス用」の二種類があります。住居に供給されているガスにあった器具を使用してください。異なる種類の器具を使用することはできません。(ガス器具の種類等、詳しくはガス会社にお尋ねください。)

  1. 電気
    通常、戸内のブレーカーを入れれば、電気は使用できます。備え付けの連絡ハガキや電話で利用開始日を電力会社にお知らせください。
  2. ガス
    ガスの「開栓」には本人の立会いが必要です。入居前にガス会社に連絡し、入居時に利用できるように手続きしてください。
  3. 水道
    通常、戸外の水道の元栓を開けば、水道は利用できます。利用開始日を水道局の営業所にお知らせ下さい。

転出・転入手続きは計画的に

引越しをする場合は、現住所から新住所への住民票の移転など様々な手続きが必要になります。各種の手続きは、時間の余裕を持って計画的に行いましょう。

居住編

部屋と設備は大切に

部屋と設備は大切に扱ってください。乱暴な使い方や誤った使い方をすると壊れたり、不具合を起こすことがあります。
なお、入居直後に設備等の不具合を発見した場合や、雨漏り、漏水、その他設備に不具合が生じた場合は応急処置をした上で、すぐに管理会社まで連絡してください。

カギの取り扱いとお願い

あなたの住居のカギは、あなたの生命・財産を保護し、プライバシーを守ってくれる大切なものです。
カギを紛失したり、盗難にあった場合には、直ちに管理会社に連絡してください。
また、カギに住戸番号や名前を書いた札をつけることは、紛失した時に危険ですからおやめください。

こんなときは連絡を

 例えば下記のような賃貸借契約の内容に係わる事項の変更などがある場合は、管理会社にお知らせ下さい。

  1. 旅行や出張などで長期間お部屋を留守にする場合は、必ず管理会社に連絡してください。
  2. 入居者の変更や増員は、契約の基本事項に関することですので、必ず連絡してください。
    なお、契約上認められないケースもあります。(契約書を再確認してください)

深夜・早朝の騒音に注意を

 アパート・マンションなどの共同住宅では、ある程度の音は「生活音」として許容していただかなければなりません。しかし深夜・早朝の入浴や洗濯、掃除、テレビなどの音は「騒音」となりますので十分注意してください。

  1. 深夜の入浴やトイレの排水、洗濯機、ドアの開閉、階段の利用に注意してください。
  2. ステレオ、ラジオ、テレビ等を早朝または深夜に聞く場合は音量をしぼるか、ヘッドホンを使用してください。
  3. ステレオ、ラジオ、テレビ等の音の出るものは壁から離しておきましょう。
  4. 階下への音を和らげるために、イスやテーブル等の脚にゴムキャップをつけましょう。

ゴミ出しはルールに従って

ゴミは決められた場所に、定められた曜日・時間を守り、分類してください。

  1. 可燃ごみ、分別ゴミ、ビン・カン等、ゴミの分類の方法は地域によって異なります。ご近所の方や清掃局に確認してください。
  2. リサイクル回収や粗大ゴミについては、別のルールがある場合もあります。

排水口に油やゴミを流さないで

キッチンの排水口に油を流すと配水管の詰まりの原因となりますのでやめてください。また、排水口のトラップ(ゴミ受け)が外れているとゴミが直接流れ込みますので注意してください。
洗浄剤等を使用する場合には、排水口専用洗浄剤をお使い下さい。万一、配水管が詰まったときは、すぐに管理会社に連絡してください。

共用部分に物を置かないで

 アパート・マンションの出入り口、廊下、階段などは「共用部分」と呼ばれ、他の入居者の方も使う場所です。
 また、大地震等、有事の際は、避難通路として利用される場合もあります。いつも清潔に保ち、ゴミや自転車、ポリバケツなど通行の妨げになるものを置かないよう心掛けてください。

水漏れ事故は、素早い応急措置を

 洗濯機の排水ホースが外れていたり、流し台から水があふれるなどして、床に水が大量にこぼれた場合、すぐに水を止め、こぼれた水をタオルやシーツなどで吸い取ります。なお、水漏れがひどく、階下まで水が達している恐れがある場合は、下記の手順で応急処置を行ってください。

  1. 階下に居住している方がいる場合は、階下の居住者に連絡し、ぬれては困るものを移動してもらいます。(階下のお宅に被害を与えてしまったら、誠意をもって対応することが大切です。)
  2. 階下の天井の照明器具がぬれた場合は完全に乾くまで階下の居住者にブレーカーを落として頂き、状 況がひどければ電力会社にも連絡します。
  3. 管理会社に連絡します。
    ※万が一に備えて、損害保険等の加入をご検討下さい。

ガス臭い時は、すぐ窓を開けて

部屋の中がガス臭い場合は、次の手順で対処してください。

  1. 窓や戸を開け換気し、ガスメーターのところの元栓を閉めます。
    (LPガスなど空気より重い性質のものは、下にたまるので、床に近い窓を開け換気。都市ガスは天井に
    近い窓を開け、うちわなどで扇ぎ出します。)
  2. 火の使用は禁止。換気扇や照明もつけてはいけません。
  3. ガス会社へ連絡します。
  4. 自分の住居に異常がないのに臭う場合は、上下階、左右のお宅や管理会社に連絡します。

停電の時は、ブレーカーの点検を

停電時は、近所一帯が停電なのか、居住する建物全体が停電なのか、あるいは自分の住居だけが停電なのかを確認します。

  1. 近所一帯が停電している場合は、しばらく様子をみて、回復しない場合は、電力会社に連絡します。
  2. 居住する建物全体が停電している場合は、しばらく様子をみて回復しないときは、窓口の業者に連絡します。
  3. 自分の住居だけが停電の場合、ブレーカー・漏電遮断器が切れていないかを確認します。切れている場合は、
    使用中の電気器具のコンセントを抜いてからブレーカー・漏電遮断器のスイッチを入れます。
    電気器具を使用していないのにもかかわらず、再び切れる場合は漏電の恐れがありますので
    電力会社に連絡してください。

トイレが詰まったとき・水が止まらないとき

水洗トイレが詰まったら絶対に水を流さないで下さい。詰まった場合、水が止まらない場合は、下記の手順で応急処置を試みてください。それでも詰まりがとれなかったり、水が止まらない場合は、管理会社や近くの修理工事店に連絡してください。

トイレが詰まったとき

  1. 便器の排水穴にラバーカップを密着させ、勢いよく押したり引いたり、数回繰り返すとたいていの場合は「詰まり」が取れます。
  2. つまりが取れたと感じたら(水位が下がったようであれば)、バケツの水を少しずつ流し、スムーズに流れるかどうか確かめましょう。

水が止まらないとき

  1. 水が止まらないときは、タンク内のゴム弁を持ち上げるアームが引っかかったり、チェーンがからまったりしていないか確かめましょう。
  2. 浮き玉の止まる位置が、オーバーフロー管より高い位置にないか確かめましょう。
    ※止水栓を閉めると水は止まります。

水道パッキンの交換方法

水道の蛇口の水漏れは、パッキンのゴムが古くなり摩めつしていることが主な原因です。下記に簡単なパッキンの取替え方法を紹介します。あなたがご自分でできない場合は管理会社や近くの修理工事店に連絡してください。

  1. 元栓(水道メーター側についている)を閉め、住居全体の水の供給を止めます。
  2. 蛇口のハンドルを全開にし、スパナかモンキーで水栓のハンドル下のネジをはずします。
  3. 中をのぞくと「コマ」が入ってますので、ピンセットかヤットコで抜き出し、「コマ」に付属しているパッキン
    材を取り替えます。
  4. 給水栓の上部を斜めに持ち、指先でコマが落ちないように押さえながらはめ込み、スパナでパッキンを
    押さえ締めつけます。
  5. 水道の元栓をもとどおりに開けます。
    ※コマ・パッキンは金物店などで売ってますので、スペアを用意しておくと便利です。

地震による家具等の転倒に注意

大地震ともなると、室内の家具が倒れる、棚の上の荷物が落下する等の被害が発生します。しかし、転倒を防止する目的でむやみに家具と壁をネジで固定するような行為は避けてください。
壁を傷つけなくても、家具と天井の間に転倒防止ポールを取り付けたり、滑り止めマットを敷いて家具を移動しにくくする、また、食器棚等のガラス扉には飛散防止フィルムを貼る等、あなた自身ですぐに行える対策もあります。
また、いざ避難する時に持ち出す貴重品、食糧品等を準備することも大事ですし、お住まいの地区の広域避難場所も事前に確認しておきましょう。

いざ、地震が起こったら

まず、身の安全を確保します。特に落下物等から頭部を保護し、ガラス等の散乱物でケガをしないように足裏も防護します。
次にドアを開いて出口を確保します。ただし、むやみに外へ出ると危険ですので、状況をみて判断してください。
避難する際は、ガスや水道の元栓を閉め、電気のブレーカーも切ってください。(震災後の火災発生原因には、電力供給再開後に電気機器から発火したケースも多く見られるため。)

災害時は、まず火の始末を

火事の時の対応は、次の通りです。

  1. 落ちついて消火します。
  2. 電気器具から火が出た場合はブレーカーを切り、火元に水をかけます。
  3. ガス関係の時はガス栓を閉め、火元に水をかけます。
  4. 消火器による初期消火を行っても火が消えず、炎が天井にまわてしまった場合は、119番通報し、速やかに避難します。
  5. 被害の増大を防ぐため、避難の際は、窓やドアはできるだけ閉めます。

地震のときの対応は次の通りです。

地震を感じたら、ます火の始末をしましょう。最初は軽い揺れでも、急に大きく揺れ出すこともあります。「地震かな?」と思ったらすぐに行動をしましょう。

更新手続きはまず連絡を

契約期間満了の日が近づき、あなたがその後も継続して入居を希望する場合は、契約更新手続きが必要となります。
契約書の内容を確認して契約書に定められている期日までに、管理会社に連絡してください。

  1. 管理会社から賃貸借契約期間の満了時期が近づいている旨の連絡があります。
  2. あなたは、契約更新を行いたいことを窓口の業者に連絡してください。
  3. 管理会社があなたと貸主の新たな賃貸条件の改定手続きを行います。
  4. 新たな契約書の締結や差額家賃等の支払いなどで更新手続きは完了です。

退居準備編

退居の手続きは、早めに連絡を

あなたが契約期間の満了や事情によって退去する場合は、契約書の内容に従って解約手続きを行ってください。
退去・解約手続きの流れは下記のようになっていますが、退去が決まったら早めに管理会社に連絡し、具体的な手続方法を確認してください。

  1. 書面で解約の申し入れをして、退去の予定日を管理会社に連絡してください。
  2. 管理会社があなたの立会いのもと、お部屋の確認、点検を行います。
  3. 精算手続きを行います。

退居の際の清掃等のお願い

清掃と荷物の搬出

解約が決まり、退去する際には、部屋の清掃や荷物の置き忘れに注意してください。

公共料金等の精算

電気・水道・ガスの使用料金の精算は、必ず退去日までに行ってださい。

ご近所の方へ

引越しに際しては、ご近所の方に一声かけて、迷惑とならないようにお願い致します。